野菜を長持ちさせる保存方法で食品ロスを減らそう!

新鮮な野菜
フードバンク

家庭で出る食品ロスの中で、最も多い品目は野菜です。鮮度が命の野菜は廃棄されやすい食品ですが、保存方法を工夫することで、新鮮さを長持ちさせることができます。

野菜の保存で大切なのは、温度と湿度、そして茎の処理を適切に行うことです。また、野菜の置き方を工夫することでも野菜の鮮度を保つことができます。

野菜は全て冷蔵庫の野菜室に入れるという方も多いようですが、野菜の特性にあった保存方法を行うことが大切です。それぞれの野菜に適した保存方法を覚えて、家庭で食品ロスになる野菜を減らす取り組みを始めてみましょう。

それでは、冷蔵保存の野菜と常温保存の野菜に分けて、野菜が長持ちする保存方法を見ていきましょう。

冷蔵保存が適している野菜

まずは、冷蔵保存に適している野菜から見ていきましょう。冷蔵庫に野菜室があるご家庭は野菜室の利用をおすすめします。
野菜は保存方法が間違っているとすぐに劣化し、食品ロスにつながります。どこの家庭でも使いそうな身近な野菜の保存方法を確認していきましょう。

にんじん

にんじん

にんじんは冷蔵保存で2週間~4週間ほど保存できます。
にんじんは身近な野菜の中でも、劣化が早いと感じる食材の一つでしょう。気が付くとしなしなになっていたり黒く変色していたりするため、鮮度を保つのが難しく食品ロスにつながりやすい食品でもあります。
買ってきたまま野菜室で保存しているという方は、ぜひ次の方法を試してみてください。ここでは、2つの方法をご紹介します。

にんじんの保存方法1

キッチンペーパーで水気をふき取ります。

にんじんをキッチンペーパーで拭いている

新聞紙やキッチンペーパーでにんじんを包みます。

紙に包んだにんじん

新聞紙で包んだニンジンをポリ袋に入れます。

ポリ袋に入れたにんじん

にんじんは葉の部分を上にして、野菜室で立てて保存します。

箱に縦向きに入れたにんじん

畑で縦向きに育った野菜は立てて保存するのが鉄則です。
縦向きに育った野菜を横にすると、野菜自身が縦に戻ろうとする余分なエネルギーを使うために劣化が早まります。畑で縦向きに育った野菜はできるだけ同じ向きで保存することを心がけ、鮮度を長持ちさせましょう。
キッチンペーパーはだんだんと湿ってくるので、3日置きに交換しましょう。

にんじんの保存方法2

にんじんを長持ちさせる保存方法にはもう一つあります。
にんじんの頭とお尻を切り落として、皮は向かずにそのままジップロックに入れましょう。あとは野菜室で保存するだけでOKです。

なす・ピーマン

なすとピーマン

なす・ピーマンは冷蔵保存で10日ほど保存が可能です。
なすやピーマンは買ったまま冷蔵庫に入れておくと、すぐにしなしなになったり、種が黒く変色したりします。食感もおいしさも損なわれてしまいますよね。

なすやピーマンは、暑さや湿度には強い反面、寒さや乾燥には弱いという特徴をもっています。そのため、野菜室かもしくは常温保存が適切です。
野菜室に入れる際には、次のような工夫をしましょう。

なす・ピーマンの保存方法

なす・ピーマンの表面についた水分をふき取ります。

なすをキッチンペーパーで拭いている様子

なす・ピーマンを一本ずつ新聞紙かラップでくるんでいきます。

紙に包んだナス

新聞紙かラップでくるんだなす・ピーマンをポリ袋に入れます。

ポリ袋に入れたナス

なすは野菜室で立てて保存しましょう。なすもにんじんと同様に縦向きで育った野菜です。横向きに置くことで、なすの鮮度が落ちやすくなるため、必ず立てて保存しましょう。牛乳パックなどを利用すると立てて保存しやすくなります。

箱に立てて入れたナス

なす・ピーマンの冷凍保存

なすやピーマンは冷凍保存にも適しています。
なすを冷凍保存する際には、あらかじめ10分ほど水につけてあく抜きをしておきましょう。
その後、丁寧に水分をふき取り、使いやすい形にカットします。ジップロックに入れて1ヶ月程冷凍保存が可能です。

大根

大根

大根は丸ごと一本とカットされた大根で適切な保存方法が変わってきます。それぞれの保存方法について順に解説していきます。

丸ごと大根の保存方法

大根丸ごと1本をそのまま保存する際は、常温保存が最適です。大根を新聞紙でくるみ、冷暗所で保存します。

大根もにんじんやなすと同様に、縦向きに育った野菜です。鮮度を保つために、葉を上にして立てた状態で保存しましょう。
大根丸ごと1本の場合は、冷蔵保存よりも常温保存の方が長く鮮度を保つことができます。

カットされた大根の保存方法

カットされた大根は冷蔵保存で10日ほどの保存が可能です。
カットされた大根を保存する場合は、しなびる原因となる葉の部分から最初に切り落とします。

葉を切り落とした大根

葉を切り落とした大根は、部分ごとに分けて保存すると使いやすいです。

大根は上は甘く、中間は柔らかく、下は辛みがあり、部位によって味や触感が変わります。
3等分に分けて保存することで、それぞれの特徴にあった料理に効率よく使うことができます。

3等分した大根は、水気をふき取り、キッチンペーパーか新聞紙でくるみます。キッチンペーパーか新聞紙でくるんだ大根はポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。

大根の冷凍保存の方法

大根は冷凍保存にも向いている野菜です。いちょう切りや短冊切り、輪切り、おろしなど、お好みの形状に下準備して冷凍することで1ヶ月程の保存が可能です。
大根は一度冷凍することで味が染みやすくもなるので、余った大根は冷凍保存することをおすすめします。

レタス・キャベツ

レタス

レタスやキャベツのような葉もの野菜は、冷蔵保存で1~2週間ほど日持ちさせることができます。
レタスやキャベツは足が早く、食品ロスになりやすい野菜です。特に生野菜として食べることが多いレタスは、鮮度を保つ工夫をすることで、家庭から出る食品ロスを大きく減らすことができます。

レタスやキャベツは芯から水分を吸収することで鮮度を保っています。つまり、芯部分からの水分の蒸発を防ぐことがポイントとなります。
以下にレタスやキャベツが長持ちしやすい2つの保存方法を順にご紹介します。ここではレタスを使って説明していきますが、キャベツも同様の手順での保存が可能です。

レタス・キャベツの保存方法1

まずは、傷んでいる部分や赤っぽい変色がある部分を手でちぎって取り除きます。レタスやキャベツのキズや変色を残しておくと、その部分から傷みがどんどん広がっていくためです。

レタスの傷んでいる部分をちぎっている様子

レタスの芯を手でくりぬきましょう。(キャベツは芯が固いため包丁を使います。)

レタスの芯をくりぬいている様子

レタスは金属に触れることで酸化が早まるため、できるだけ手で処理するのがおすすめです。レタスは葉が柔らかいため、芯の部分を親指で押し込み、ねじるようにすると、簡単に芯をとることができます。

キッチンペーパーを丸めて少し湿らせたら、芯をくりぬいた穴に詰めます。

芯をくり抜いた穴に湿らせたキッチンペーパーを詰めたレタス

レタス全体を新聞紙かラップでふんわりと包みます。

紙で包んだレタス

新聞紙かラップで包んだレタスをポリ袋に入れ、芯のあった部分を下にして冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

レタス・キャベツの保存方法2

方法1と同様に、傷んだり赤っぽく変色している部分は手でちぎって取り除きます。

レタスの傷んでいる部分をちぎっている様子

芯の先を薄く数ミリほど切り落とします。

レタスの芯を薄く切る様子

芯の新しい切り口に蓋をするように小麦粉をまぶします。

芯に小麦粉をまぶしたレタス

芯に小麦粉をまぶしたレタスを新聞紙かラップでふんわりと包みます。

新聞紙かラップで包んだレタスをポリ袋に入れ、芯を下にして冷蔵庫の野菜室で保存します。

ポリ袋に入ったレタス

食べる時は必ず外側の葉を根元からちぎって食べましょう。
ちなみに、レタスがピンク色に変色しているのはポリフェノールが酸化したもので、食べても問題はありません。変色がどうしても気になる方は、炒め物に利用するなどして、食品ロスを減らす工夫をしましょう。

常温保存が向いている野菜

次に、冷蔵庫や野菜室でなく常温保存に向いている野菜について見ていきます。原産地が暑い地域の野菜は低温の環境が苦手なため、冷蔵ではなく常温で保存するのに適しています。
ただし、一度カットした野菜はラップで包むかポリ袋に入れて冷蔵で保存します。ここでは、カットする前の野菜の保存方法について解説していきます。

玉ねぎ

玉ねぎ

玉ねぎは常温であっても約2ヶ月保存可能な野菜です。
玉ねぎを野菜室で保存しているという方は、玉ねぎを野菜室から出して常温で保存しましょう。

玉ねぎは湿度に弱いため、野菜室であっても冷蔵保存には向いていません。玉ねぎの栄養素を壊してしまい、風味も落ちてしまうので冷暗所に置いて常温で保存するのがおすすめです。
ただし、新玉ねぎに関しては水分量が多いので、冷暗所ではなく野菜室で保存するのがおすすめです。

玉ねぎの保存方法

玉ねぎは一個づつ新聞紙にくるんで、風通しの良い冷暗所で保存するのが最適です。ただし、温度や湿度が上がる夏場は冷蔵庫の野菜室を利用するのもOKです。

紙でくるんだ玉ねぎ

玉ねぎの冷凍保存の方法

玉ねぎは常温でも長く保存できますが、一度カットした玉ねぎは冷凍保存にするのもおすすめです。
みじん切りや短冊切りなど料理の時に使いやすい形にカットし、ジップロックで密封して保存します。
玉ねぎは酸化すると臭いがきつくなるため、できるだけ早く密封するのがポイントです。

玉ねぎは冷凍することで甘みが出るため、肉じゃがなど甘みを引き出したい調理の時には、あえて冷凍した玉ねぎを使うのもおすすめです。
反対に、玉ねぎの食感を楽しみたい料理には冷凍する前の新鮮な玉ねぎを使いましょう。

じゃがいも・さつまいも・里芋

じゃがいも

じゃがいもやさつまいも、里芋などのイモ類も、玉ねぎと同じく保存しやすい野菜で、常温でも約1ヶ月持ちます。
ここでは、イモ類の代表としてじゃがいもを例にして保存方法を解説していきます。じゃがいもの芽には毒素があるので、できるだけ芽がでないように保存できる方法を見ていきましょう。

じゃがいもの保存方法

新聞紙か紙袋に入れて冷暗所で保存しましょう。

紙に包んだじゃがいも

これだけ?と思われるかもしれませんが、じゃがいもの保存のポイントは暗い場所を選ぶことです。じゃがいもは日が当たることで、芽から毒素が生成されてしまうためです。じゃがいもは暗くて涼しい場所で保管しましょう。

白菜

白菜

白菜は大きくて一度の料理では使い切れないことから、1/2や1/4にカットされた白菜を購入するという方も多いのでないでしょうか?
丸ごとの白菜は長期保存に向いていますが、カットした白菜は傷むのがとても早いので要注意です。とは言え、カットした白菜でもちょっとした工夫で鮮度を保つことができます。

丸ごと白菜の保存方法

カットされていない丸ごとの白菜は、正しく保存することで常温保存でも3~4週間持ちます。

丸ごとの白菜はそのまま新聞紙に包み、冷暗所で株元(切り口)を下にして、立てた状態で常温保存します。白菜は横にして保存すると重みで葉が傷み、鮮度が落ちるのを早めてしまいます。

外側の葉は乾燥や変色があっても、自然のラップ代わりとしてそのまま残しておきましょう。料理に使う際は、外の葉から順番に使っていきます。

カットされた白菜の保存方法

カットされた白菜は、正しく冷蔵保存することで1週間~10日の保存が可能です。
丸ごとの白菜は常温保存に向いていますが、カットされた白菜は冷蔵保存が適切です。

カットされた白菜をより長持ちさせるためには、野菜室に入れる前に白菜の根元の芯を取り除きます。

芯をカットした白菜

芯を取り除いた部分に湿らせたキッチンペーパーをあてます。

芯の部分に水で湿らせたキッチンペーパーをあてた白菜

キッチンペーパーを固定するように、白菜全体をラップで包みます。

ラップで包んだ白菜

カットした白菜を長く持たせるために大切なのは、根元から栄養分を吸収できないようにすることです。
鮮度を保つには栄養分を吸収する方が良いのでは?と思われるかもしれませんが、食べごろになった白菜に栄養を与え続けると逆に早く傷みます。根元の芯を取り除くのはそのためです。

かぼちゃ

かぼちゃ

かぼちゃは丸ごとの状態であれば、常温で2~3ヶ月保存することが可能です。
また、かぼちゃは新鮮なものよりも、しっかりと寝かせて熟成したかぼちゃの方が糖度が増しておいしくなります。

ただし、かぼちゃは一度カットすると傷むのがとても早くなる野菜です。
特に、種やワタを残したかぼちゃは傷むのが早いので注意が必要です。スーパーなどでカットされたかぼちゃを購入した際は、できるだけ早く保存処理を施しましょう。

丸ごとかぼちゃの保存方法

丸ごとのかぼちゃは冷暗所で2~3ヶ月保存が可能です。
かぼちゃを新聞紙でくるんで冷暗所で保存します。切り分けたらすぐに野菜室か冷凍保存に切り替えましょう。

カット後のかぼちゃの保存方法

カットしたカボチャは、野菜室で5日~1週間ほど持たせることができます。
種とワタを取り除き、へたがついている場合はへたもカットします。あとはラップして野菜室で保存しましょう。

かぼちゃの冷凍保存の方法

洗ったかぼちゃを調理しやすい形にカットし、しっかりと水分をふき取ったら、ジップロックに入れて冷凍保存しましょう。
かぼちゃは冷凍保存すると食感や風味が落ちやすくなります。しかし反対に甘みが出るので、ポタージュなどに利用する場合は冷凍保存がおすすめです。

また、種やワタは栄養価が高い部分です。捨ててしまいがちなかぼちゃの種やワタは、料理の際に一緒に煮込んだり、種は炒めることでもおいしく食べられます。
通常であれば廃棄されて食品ロスとなる種やわたも、工夫して料理に活用しましょう。

野菜室と冷暗所

野菜の保管場所として活躍する野菜室と冷暗所。何となく意味はわかるものの、あいまいに理解している方も多いのではないでしょうか?
しかし、野菜をうまく保存して食品ロスを減らすには、野菜室や冷暗所についてしっかりと理解しておくことが大切です。

野菜室の使い方

野菜室は一般的には、冷蔵室よりも温度や湿度が高くなります。そのため、野菜の乾燥を防ぐことで鮮度を保ことができます。

しかし、野菜はなんでも野菜室入れておけば良いというわけではありません。野菜の食品ロスを減らすには、それぞれの野菜の育った場所に近い環境で保存することが大切です。

原産地が熱帯地方や亜熱帯地方の野菜は、寒さに弱く低温障害を起こしやすいため、冷蔵保存には向きません。夏場は野菜室、冬は常温で保存するなど工夫をしましょう。

また、野菜室を利用する場合は、野菜を新聞紙やラップに包むなどして、過度な冷気が直接当たらないように保存すると良いです。

冷暗所とは

冷暗所とは、一般的に温度が低く安定していて、日光が当たらない場所のことを指します。温度は1℃〜15℃、風通しが良いとさらに野菜の保存には適しています。床下収納やベランダ、倉庫など、涼しくて風通しがよい場所があれば理想的といえるでしょう。
お住まいの環境や季節に応じて、涼しくて日光があたらない場所を選びましょう。

りんごが野菜を劣化させる?エチレンガスに要注意

ここまでは野菜の食品ロスを減らすための保存方法をご紹介してきました。しかし、野菜の食品ロスを減らすためには、もう一つ注意したいことがあります。
それは野菜や果物の並べ方。実は、野菜や果物には近くにあるだけで劣化を早めているものもあるのです。

果物が熟れるエチレンガスとは?

エチレンガスをご存じでしょうか?リンゴの近くにバナナを置いておくと、バナナが早く熟れるという話があります。その原因はリンゴが放出するエチレンガスにあります。

エチレンガスとは、野菜や果物が分泌する植物ホルモンの一種で、自らの熟成を促し、おいしく食べごろにする働きがあります。
リンゴメロンアボカドブロッコリー・トマトなどがエチレンガスを分泌する野菜や果物です。

一方で、このエチレンガスは野菜や果物の保存においては大敵と言われることもあります。野菜や果物の熟成を促すエチレンガスですが、食べごろになった野菜や果物にとっては、劣化を早める原因に変わるからです。

まだ青い果物の近くに、エチレンガスを分泌する果物を置いておくと、早く食べごろをむかえることができます。
しかし反対に、食べごろの野菜や果物の近くに置いておくと、劣化を早めてしまうことになります。

食品ロスを減らすには、エチレンガスが発生する野菜や果物を分けて管理することも大切です。エチレンガスを分泌する野菜や果物は、ポリ袋やジップロックで密閉して保存しましょう。
また、冷蔵庫内のエチレンガスを吸収してくれる置き型の吸収分解剤やシート、袋なども販売されています。
エチレンガス対策は家庭で簡単にできる食品ロス削減の取り組みともいえるでしょう。

まとめ

野菜は家庭で出る食品ロスの中でも特に廃棄の多い食品です。しかし、腐りやすいと思われがちな野菜でも、保存方法を工夫することで長く鮮度を保つことができます。常温保存や冷蔵保存、冷凍保存を使い分け、野菜の食品ロスを減らしましょう。
野菜の保存方法を工夫することは、食品ロスを減らす取り組みにつながります。個人でできる食品ロス削減の身近な取り組みをぜひマスターしましょう。

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